『エクス・ポVol.1』他

まだ全部は読んでいないけれど、大体読んだ。
濃縮雑誌ということで、字が小さい。この字の小ささのために、届いた後しばらく読み始めなかった。
字が小さいだけならともかく、とてもカラフルなので、読みにくい記事はほんとに読みにくい。
あと、分量だけでなくて内容も濃い。あまりにも濃いので、正直言えば、書いている内容のほとんどが理解できない。執筆陣の中に知らない人もいるしなあ。
でも、そういうのは嫌いではない。
結局これからも買うのではないか、と思う。
ただ地元の本屋であるわけではないし、隔月刊というペースを考えると、買うのを忘れてしまいそうな気がする。定期購読とかないのだろうか。
あと銀行振込で買うと手数料が高い。都内のでかい本屋には置いてあるみたいだから、2号はそっちで買うか。
面白かったのは

予告編ということで、文学フリマ打ち上げ飲み会の席での録音。『犬身』と『私の男』を比較したり、前田司郎と岡田利規を比較したりしていた。

ムーたち』はモーニングで読んでいた。面白かったし、連載終わって、終わるのか残念だなーと思ったけれど、単行本買うとまでは思わなかった。このインタビュー読んで、買おうかなと思った。結局買ってないし、買わない気がするけど。

音響派とかサンプリングミュージックとかサインウェーブとか渋谷慶一郎とか全然知らないので音楽の話はよく分からないのだけ、東浩紀ポストモダンの話とかにしているので、そういう意味ではわりと分かったかも。
それよりも、読みながら、東浩紀って普段何聞いたりして生活しているんだろうか、と思った。

前者はアニソン、同人音楽、後者はクラシック。どちらも知らない領域なので面白かった。

ヒッチコックとロメロと、これまた見たことない映画の話だったけれど、いわゆる嘘と真実の間ということがテーマになっていた。

オースターの『シティオブグラス』って、柴田訳が出てたんだなあ。

  • 生西康典「中心の行方」

何となく面白かった

ですます体で書かれているせいか、文体が大塚英志っぽいと思った。


新現実Vol.5』
何というか、色々とものを考えたり読み始めたりしたきっかけとして大塚英志が、しかも「戦後民主主義」転向後の大塚英志がある人間としては、大塚の言うことにやっぱそうだよなあと思う。
しかし、東と大塚の対談がなったということは、ある意味では仲直りしたということだろうけど、だからといって彼らが一緒に仕事をすることももうないだろうと思う。
そして、東と大塚の言っていることはどちらももっともだと僕は思うけど、だからこそ逆にこの対談が生産的だったのかよく分からない。
東と大塚の考えというのは、それぞれ僕にとっては興味深いし、読んでいて面白いのだけど、この2人が一緒に仕事をすることによる面白さというのはどれくらいあるのだろうか。
いや、この対談面白かったけど。2人が認識としてはかなり近いところにありながら、結局ズレていってしまうところが*1
あと、あえて言うならば、新現実の4号は買わなくて5号を買ったのは、東浩紀がいたからというのはあるので、そういう意味では2人一緒に仕事をすると、買う読者が1人増えるという生産性はある。
あとはどうでもいい話をつらつらと列挙する。
ロールズ『正義論』の新訳が紀伊國屋書店で準備中らしい。
東浩紀が髭を剃っている。東工大シンポでも髭は剃っていた。まあ当然といえば当然かもしれないけど、エクス・ポの写真では髭があるし、何だか最近の東浩紀には髭があるイメージだったんだけど。
「今回はあまり編集しなかった日記」が面白い。嫁自慢とか*2大学への愚痴とか、東との対談のきっかけとして太田からの依頼とか。
新現実』って投稿原稿集めてるんだなあ。4号を見てなかったから知らなかった。4号から第3期なんだ。


論座』を立ち読みした。
特集「天皇」では何故か、東浩紀が森某という学者と対談していたが、噛み合っているのか噛み合ってないのかよく分からない会話をしていた。東の意見はごく普通のものだと思うが、それに対して森某が「それじゃ保守は納得しないんじゃないでしょうか」という、東にしても仕方ない問いかけをしていた。
そもそも「天皇」で東を呼ぶというのが謎すぎる。一方で、特集「死刑」の方に森達也がない。
あと、「ポスト・ロスト・ジェネレーション」というのでは、鈴木謙介が司会で、23歳くらいの男女4人で座談会していた。慶応卒で普通に就職した2人と、フリーターっぽいのと、 NGO で働いてる人。ごく普通に暮らしている人間の感覚というのはこんなもんだろうという提示にはなったのかもしれないけれど、この座談会をやった意味がよく分からない。ただ、読んでみて世代の問題ではないよなあという感じはした。

新現実vol.5

新現実vol.5

*1:もちろん人間関係的な意味ではなく

*2:正確には嫁じゃなくて「同居人」だけど