タイトルのとおり、言語行為論(分析哲学)と現象学を架橋しようとする試みとしての論文集。
言語行為論と現象学・解釈学の共通点を描き出している。
英米哲学と大陸系哲学と、現代哲学は大きく二つに分かれてしまっているものの、そもそもの起源を辿れば、両者とも大体20世紀初頭のドイツやウィーンあたりから始まっているのだから、架橋しようと思えば架橋できるんじゃないか、とは確かに思う。
ただ、英米哲学と大陸系哲学を結ぶといっても、この本では、言語行為論と現象学なので大分限定されている気はするけれど。
フッサール、オースティン
ライル、メルロ=ポンティ
ウィトゲンシュタイン、ハーバーマス
といったあたりが主要な登場人物。
あとは、ストローソンやデリダ・サール論争についての論文もある。
心・言語・社会といったものを、言語行為に基づく間主観性から基礎付けていこう、というのが大雑把な方向性だと思う。
もうちょっと細かく、内容についてまとめておきたいと思うのだけど、何となくその気力が湧いてこないので、このへんで*1。
気が向いたらまた。
- 作者: 野家啓一
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 1993/09/01
- メディア: 単行本
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*1:別にこの本がつまらなかったからとか、難しかったからとかいう理由ではない。読み終わってからブログ書くまでに時間が空いてしまったので。読んでいる最中は、「この部分はブログに書いておこう」とか思っていたのだけど