友達が、書きたかったことをもうやられていた的なことを言っていたような気がするけれど、確かに今、人間関係について何か書こうとしたらこうならざるを得ないのかもしれない。
基本的にはとてもあっさりとしていて、洒落た感じというか、まあ軽い読み物のようにして読んでいたんだけれども
これはそのパッと読んだ感じあっさりしているようでいて、結構ドロッとしているというか、グチャッとしているというか、そんなものを内包している。
つまるところ、人間関係というのはそういうものなのだろうし。
読めば分かるし、読まないと分からない。
だーっと一気に読めてしまうので、一気に読んでしまって「物語」作りの巧さを堪能していると、思いがけずこれが「物語」ではなく「小説」であることに気付かされることになるだろう*1。
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2002/01
- メディア: 単行本
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