今受けている授業で、「批評文を書く」という課題が出ている。
それで、『グランド・フィナーレ』を使って書くことにした。
この作品が芥川賞をとったときに、選評読んだりmixiのレビュー読んだりして、この作品について何か書こうと思っていたのだけど結局書かなかったので、よい機会とばかりに書くことにした。
妄想とは論理体系のことであり、それが現実から切り離されていくということを、妄想の自律と呼びたい。本作の主要なモチーフは、ペドフィリアではなく妄想の自律なのだ。
ここでは『グランド・フィナーレ』という1作品だけを使ったけれど、この「妄想の自律」こそが阿部作品を貫くキーワードだと考えている。
いつかさらに膨らませて書くことができれば面白いんだけど。
阿部和重、中原昌也、黒澤清、佐藤友哉あたりが描き出す、「妄想」と「(滑稽な)暴力」について、とか。