『プルガサリ』

北朝鮮が1985年に制作した怪獣映画。
計らずしてタイムリー(?)ですね。
そういえば、確かに騒いでも構わない話題だけどそれにしても騒ぎすぎじゃないか、と思ってたんですが、核保有国になったからこんなに騒いでたんですね。
なんか、もうあの国は以前から核保有国だったような気がしてました。
そんなこととは全く関係なく、たまたまレンタルビデオ屋で見つけて、たまたま借りてきてしまいました。
中の人が薩摩剣八郎と聞けば、見ないわけには(^^;
見ても分からないけど(^^;;
まあ、特撮技術に関しては、ショボいといえばショボいけど、十分に面白い。
結構トンデモ映画かと思ってたけど、これがそれなりに面白かった。
おそらく李氏朝鮮の頃の、農民一揆の話。
獄中死した男が作った泥人形、プルガサリが、動き出して、巨大化して、農民達の味方になる。
怪獣見るためだけに借りたので、怪獣が出てくるまでとか、農民一揆のシーンとか見てて寝てしまったのだが、しかしそこまでつまらないわけではない。
この農民一揆は最後に成功する。それはもちろん、プルガサリが味方についたからだけども、戦闘シーンはあんまりプルガサリ関係なく戦っていたりする。
一方、プルガサリへの攻撃は、国王軍側が手を変え品を変えやってくる。みんな、槍や弓で戦っているわけだけど、プルガサリへの攻撃シーンに関して言えば、ちゃんと怪獣映画をやっている。
「なにっミサイルが効かないっ!?」
って感じのシーンも出てくるし。


以下ネタバレあり


プルガサリは、鉄を食べる。
次々と役人や軍と戦っているときは、そいつらの武器を奪って食わせているのだが、ついに国王を倒したのち、プルガサリに食べさせることが問題となる。
プルガサリに命を与え、プルガサリが慕っていた女が、プルガサリ諸共命を絶つことで物語は幕を閉じる。
怪獣といえば、最後は海へと去っていく、というのが定石なわけだけど、この最後はなかなか秀逸だったと思う。
怪獣という存在は、いくら味方だとしても、ただそこにいるというだけで脅威となってしまう。それを描くというのは、怪獣映画としては実は珍しいことだと思う。
そしてそれが故に、単純な勧善懲悪ものともなっていない。


色モノかと思いきや、怪獣映画としてのツボは結構おさえていると思う。

プルガサリ?伝説の大怪獣?【字幕版】 [VHS]

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