「感動した」ってのはこういうときに使うんだ

今日、NHKで再放送していたNHKスペシャルプラネットアース
公式サイト
今日は、その第3集「洞窟 未踏の地下世界」
最早言葉を絶する。
見ている間、「すごい」を何度もつぶやくばかり。
何が凄いのか。
まず、洞窟そのものがすごい。
次に、その洞窟で暮らしている生き物がすごい。
最後に、それを撮影しているスタッフがすごい。


もともと洞窟の映像を見るのはわりと好き(地底湖に秘密基地が、とかそういったレベルで好きなんだけど)。
だから、この回は前から楽しみにしていたのだけど、予想を超えた。
まず冒頭で、400Mの深さの垂直な洞窟が出てくるのだが、そこに人が飛び降りていく。
メキシコの洞窟で、パラセイリングしていて、なかなか圧巻。
地底湖が好きなので水中洞窟もよかったが、こんなところに入っていくのはすごい勇気だと思う。洞窟探検だけでも、スキューバダイビングだけでも危険が伴うというのに、その両方が揃っているのだから。しかもこの水中洞窟の場合、洞窟は完全に水で満たされているので、どこかの出入り口につくまで空気はない。
ここがすごいと思うのは、森の下にあること。
ユカタン半島には、ほとんど川がなくて、その代わりに森の下に水中洞窟がある。そして、森のあちこちにその洞窟の開口部(セノーテと呼ばれる)が点在している。
番組の一番最後に出てきたのが、アメリカ・ニューメキシコ州レチュギヤ洞窟
1986年に、荒野(礫砂漠?)で見つかった「世界一美しい洞窟」
撮影スタッフは、その洞窟内部で10日間寝泊りして撮影している。
その洞窟に広がっているのは、真っ白な石こうの結晶。
まるで樹氷のような結晶が、壁面を覆い、石柱となり、洞窟を形作っている。撮影用の照明が反射して、光る。
普通の洞窟は、水が石灰岩を削って作られるが、この洞窟は、硫酸が石灰岩を削って作ったらしい。
あれだけ繊細で美しい風景が、地下にひっそりとあることに深い畏敬の念すら抱いた。
そしてそこには、バクテリアが岩の鉄分を食べながら生活しているのだ。


地球にあのような場所がある、ということを知っただけで、震撼した。
sublimeという類の感情だと思う。あるいは宗教的な高揚かも。