衛藤ヒロユキ『衛星ウサギテレビ』

衛藤ヒロユキの新作、ガンガンで連載開始。
絵柄がかなり変わってきたけど、決して悪くなってない。
男の子がやる気になるもの、それはヒーロー(戦争)、ギター(音楽)、女の子なんだ、きっと。
西島大介もやっぱ同じで。女の子があんまり出てこないのが浦沢直樹で、音楽があんまり出てこないのが宮崎駿かな)
それにしても、衛藤ヒロユキはいつだって直球で男の子と男の子の望むものを描き続ける。
でも、ギターだと思ってたらウサギの耳だったり、おしとやかで優しい女の子だと思ってたら口の悪いロックな女の子だったりしてしまう。
そして、その差にガッカリしたり、その差を楽しんだり、むしろだからこそ好きになったり、それが恋愛だったりマンガだったりするんだ!(と言えるといい)
それにしても、衛藤ヒロユキの作品は、どんどん邪魔なノイズが消えていってピュアになっている感じがする。
いい年こいたオッサンつかまえて、ピュアっていうのも気持ち悪い話だけど、でもそれを隠そうともせずに表現せざるをえない、隠す術など持っていないという部分が、ワタナベイビーなんかと共通している気がして、やっぱり好きだ。