集合は実在するか

集合を実在すると考えて、集合についての真偽を問うたりする論理を、第2階の論理と呼ぶらしい(詳しいことはよく知らない)。
それに対して、集合は実在ではない、と考えるのが唯名論
話は飛ぶが、最近大衆文化論という授業を受けた。そこでは「大衆」の定義に長い時間を費やされた。
大衆という言葉はおそらく集合名詞なのだけど、もともとはthe massesと複数形で書かれていたのがthe massと単数形で書かれるようになったらしい。
こうして単数として表現(represent)された「大衆」は、チャップリンあるいはヒトラーによって表象/代表(represent)される。
しかし、ここでrepresentされた「大衆」というのは、あくまでも集合としての「大衆」であって、集合の要素である大衆一人一人ではない。何が言いたいかといえば、集合aは集合aの要素にはならない、という話。
集合aは集合aの要素にはならないから、集合とはよくわからない概念で、実在するかどうかもわからなくなるけれど、それが単数化されて具体的な実在によってrepresentされる、というのは一体いかなる事態なのか