ゲバラと記憶喪失とサガンの好きな女の子

第2,4水曜日は近くのレンタルビデオ屋が半額なので、3本借りてきました

モーターサイクルダイアリーズ

若き日のチェ・ゲバラ(エルネスト=ゲバラ)が、友人と2人で南米を旅して回る話
嘘を言わない、自分の中で正しいと感じたことを貫く、エルネスト。しかしそれも最初のうちは、世間知らずのインテリ(エルネストは医学生)的な雰囲気がする。
だが、様々な人に会ううちに、確固とした信念へと変わっていく。
旅の後半で、彼らはペルーのとあるハンセン病療養所に滞在する。そこでは、川のこちら側に医者や看護婦、川の向こう側に患者の棟がある。
療養所をあとにする前日、エルネストは南米を旅して感じたことを語る。すなわち、南米に住んでいる人は国境に分けられてはいるが、みな同じ混血民族なのだ、と。そして、医者と患者の棟を分ける、誰も泳いで渡ったことのない、川を泳ぎだす。
誰にも分け隔てなく接する、ということは正しいが難しい。
エルネストはその川を泳いで渡りきった。

メメント

以前から見たいと思いながらなかなか見ていなかった作品
しかし、何故今まで見ていなかったのか、と思いたくなるほど、非常に面白い
サスペンスなので、あまり話すとネタバレになってしまって……
このブログ、今までネタバレに対する配慮をほとんどしていないのですが、この作品に関しては話せません
ただし、ネタが割れてしまうと終わり、という作品ではなく、ネタが分かった後もう一度見たくなる作品です
何しろ、時系列的には最後のシーンから始まるからです。
10分ごとにシーンがさかのぼるので、集中しながら見ないと分からなくなります
何しろ(時間的には)最後のシーンから始まるので、前半は「この映画大丈夫なのか」とちょっと思ったのですが、そんな心配は完全な杞憂
逆回しに進行するストーリー構成、そしてそのアイデアを見事に生かしたサスペンス性で、見る価値あり

メメント [DVD]

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ジョゼと虎と魚たち

これまた、以前から見たいと思いながらなかなか見ていなかった作品
「つまらなかったらどうしよう」といういらん危惧から、なかなか手を出せなかったのだけど、これまた杞憂に終わり。
とりあえず、ジョゼが可愛いw
いわゆるツンデレだと思うのですが、彼女はw
ジョゼのことがちょっとでも可愛いなぁと思ったら、最後のデートのいくつかのシーンや妻夫木が最後に泣き崩れるシーンで、泣けます
ジョゼは足の不自由な女の子なので、作中でも身障者とか福祉とかいった単語が出てくるのだけど、そういう要素は見ていて忘れてしまう、とても純粋な恋愛映画。
どんな恋愛にでもある、楽しい面と辛い面の両方が描かれている。
重たいなぁ、と感じるセリフがあって、ふとジョゼの障害のせいで重く感じるのか、とも思ったけど、別に障害の有無に関係なく、恋愛っていうのはああいう重さがあるわけで、純粋な恋愛もの
純粋、と2回も言ってしまったが、それはあくまでも障害とか関係なく、という意味で、必ずしも「キレイな」お話というわけではない。
「汚い」部分も画面には映し出されていて、それがいい。
つまり、恋愛の楽しい面と辛い面、キレイな部分と汚い部分の両方がどっちも見れる
だから、最後は「切なくて泣ける」んだけれども一方で、決して悲しい終わりではない(だからといって楽しい終わりというわけでもないんだけど)。
永遠に続く、と思っていても決してそうではなく、終わりは必ずやって来る。そしてきっと、性懲りもなくまた、永遠に続く、と思ってしまうのだろう。
ジョゼ役の池脇千鶴、すごい女優だと思った。

ジョゼと虎と魚たち(通常版) [DVD]

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