科学

『Newton2018年2月号』『日経サイエンス2018年2月号』

Newton Newton(ニュートン) 2018年 02 月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートン・プレス発売日: 2017/12/26メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る 太陽系で探す地球外生命 タイタン、エンケラドゥス、火星について タイタンについては、2017年に…

『日経サイエンス2018年1月号』

日経サイエンス 2018年1月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2017/11/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 心のなかの独り言 内言の科学 C. ファニーハフ 心理学では、声に出さずにいう独り言を「内言inner speech」、声に出して…

渡辺正峰『脳の意識機械の意識』

まず、脳神経科学、特に意識の科学の入門書として良書だと思う。 脳神経科学について、研究史という形でまとめられているのがよい。自分が既に知っていたものも知らなかったものも、流れの中でどの位置にあるのかが勉強になった。 また、最近甘利俊一『脳・…

デビッド・マー『ビジョン――視覚の計算理論と脳内表現――』(一部)

計算論的神経科学の古典ということで一応手に取ったが、第1部とエピローグをざっと眺めたのみ。 原著が出たのは1982年とクレジットされているが、訳者あとがきによると、著者のマーは1980年に35歳で白血病により亡くなっているらしい。「はじめに」には、「…

『シリーズ新・心の哲学3意識篇』(佐藤論文・太田論文)

心の哲学、特に意識にかかわる話題の論文集。その中から、予測コーディング理論を取り上げている佐藤論文と、現象的意識の統一性について論じている太田論文のみをとりあえず読んだ。シリーズ 新・心の哲学II 意識篇作者: 信原幸弘,太田紘史出版社/メーカー:…

甘利俊一『脳・心・人工知能』

数理的神経科学の入門書的な本(講談社ブルーバックス) (数理的ないし理論的)脳科学研究と人工知能研究の歴史を、個人的な研究史と絡めながら概説してくれている。 この本が出たばかりの頃、ちらっと見て、まあこのジャンルの概論なら心の哲学関連でも眺…

リチャード・グレゴリー『脳と視覚――グレゴリーの視覚心理学』(一部)

神経科学関係の勉強 - logical cypher scapeで書いた、飯島さんの発表の中で、グレゴリーの「仮説としての知覚」という考え方が言及されていたので、とりあえず眺めてみた。 章立てを見れば分かるが、基礎的なところから視覚についての概論を行っている教科…

理化学研究所脳科学総合研究センター編『つながる脳科学』(一部)

神経科学関係の勉強 - logical cypher scapeで、神経科学関係をざっと漁ろうと思ったので、これの一部だけ読んだ。 オプトジェネティクス(光遺伝学)の登場率が高い。画期的な方法だったようだ。 第1章 記憶をつなげる脳 理化学研究所脳科学総合研究センタ…

神経科学関係の勉強

科学基礎論学会の「源河亨著『知覚と判断の境界線 :「知覚の哲学」基本と応用』合評会」において、飯島さんの発表から興味を惹かれて(美学会・科学基礎論学会・科学哲学会 - logical cypher scape)、ちょっと神経科学関係についてざっとあさってみたくなっ…

『ナショナルジオグラフィック2017年11月号』他

『ナショナルジオグラフィック2017年11月号』 [雑誌]" title="ナショナル ジオグラフィック日本版 2017年11月号 [雑誌]">ナショナル ジオグラフィック日本版 2017年11月号 [雑誌]作者: ナショナルジオグラフィック出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフ…

『現代思想2017年8月臨時増刊号 総特集=恐竜』

『現代思想』で恐竜特集というのもかなり不思議な感じがするのだが、 大人向けで、恐竜初学者も対象にしつつ最新研究まである程度はフォローして、複数の専門家ないし周辺分野の書き手による論文集、というのは、おそらくあまり類例をみないのではないか、と…

『日経サイエンス2017年11月号』『Newton2017年11月号』『ナショナルジオグラフィック2017年10月号』

日経サイエンス2017年11月号 日経サイエンス 2017年11月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2017/09/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 記憶をつくり変える 井ノ口 馨 連合記憶の話 記憶の脳神経メカニズムとして、記憶は、神経…

『日経サイエンス2017年10月号』

若冲、特に興味ないしなあと思ってスルーしてたんだけど、宣伝ツイいくつか読んでたら、いくつか興味ありそうな話題かもしれないと思いなおし、眺めてみたら面白かった。 若冲、ボヤジアン星、地衣類の3つ日経サイエンス 2017年10月号出版社/メーカー: 日本…

『現代思想2017年7月号 特集=宇宙のフロンティア』

おおむね系外惑星やアストロバイオロジーについて。いくつか宇宙開発に係るものもある(宇宙倫理なども含む)。 宇宙特集といっても、宇宙論とかブラックホールとかそういった話題はなし現代思想 2017年7月号 特集=宇宙のフロンティア―系外惑星・地球外生命…

土屋健『カラー図解 古生物たちのふしぎな世界 繁栄と絶滅の古生代3億年史』

講談社ブルーバックスから、古生代について1冊にまとめたハンドブック 古生代については以前、同じ著者によるいわゆる黒い本シリーズを読んだけれど、こちらはそのエッセンスをコンパクトにまとめた本とも言えるかもしれない。 黒い本シリーズだと、古生代は…

ギガ恐竜展2017

幕張はやっぱ遠いなあと思いつつ、なんか幕張行くことが最近多いなあ (ライブと恐竜展、あとBLAME!の映画を幕張で見た) なかなか色々見れて面白かった 福井県立博物館から来たものが多かった。 実際、展示の一番最後は福井コーナーだったし もっというと、…

真鍋真編『別冊日経サイエンス よみがえる恐竜』

過去の日経サイエンスに掲載された恐竜関係の記事をまとめたもの 恐竜(に限らないが)関係の情報は次々と新しくなっていくところがあるので、これも色々と知識をアップデートさせてくれる。 鳥との関係についての記事や、あるいは従来は、絶対に保存されな…

ジェシー・プリンツ『はらわたが煮えくりかえる』(源河亨訳)

サブタイトルは、「情動の身体知覚説」 認知科学、心理学、文化人類学などの情動研究に基づいた、情動についての哲学の本。 情動についての哲学とは、つまり、情動についての理論的・概念的な分析がなされているということ。そもそも情動とは一体何なのかと…

人工知能学会編『AIと人類は共存できるか』

人工知能学会編となっているが、基本的にはSF短編集 5つの短編に、それぞれ研究者の解説がつく形式となっている 全体としてはAIが実社会に浸透した世界を描いており、5つの短編はそれぞれ「倫理」「社会」「政治」「信仰」「芸術」がテーマとして設定されて…

科学とイラストレーションについて

むかわ竜復元画 以前読んだ土屋健『ザ・パーフェクト』 - logical cypher scapeの中には、むかわ竜の復元画を描いた服部雅人についての章もあった。 小林からの依頼から、プレスリリースで使われるむかわ竜のイラストをどのように描いていったのか、メールの…

『Newton2017年7月号』

Newton(ニュートン) 2017年 07 月号 [雑誌]作者: 高嶋秀行出版社/メーカー: ニュートン・プレス発売日: 2017/05/26メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 宇宙人を探し出せ 「宇宙人を科学する」という特集シリーズの第1回記事らしい 協力は鳴沢…

『ナショナルジオグラフィック2017年6月号』

鎧をまとった奇跡の恐竜化石 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト 死んだ後ガス溜まって水に流されて途中で破裂して海底に沈んで、というのがむかわ竜に似てる感じだった (むかわ竜は津波か何かで沖合に流された、件のノドサウルス類は川から海に流さ…

大英自然史博物館展

会期後半になってしまったけど、行くことができた! いろんなものが見れて面白かった とりあえず、印象に残った展示物だけ 序章 冒頭に、中央ホールを模した展示室でビデオが流れていて、それによると、200年前の標本であっても、そこからDNAを採取するなど…

『Newton2017年6月号』

やっぱNewtonはヴィジュアルだなー 地球 完全凍結 スノーボールアース特集 田近・カーシュヴィング協力 内容的には大体知ってそうな感じだったので飛ばし読みしたけれど、縞状鉄鉱層の見開き写真がばーんとあったのがよかった あと、生命がどうやって全球凍…

『日経サイエンス2017年6月号』

日経サイエンス2017年6月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2017/04/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る インフレーション理論は盤石か? A. アイジャス/P. J. スタインハート/A. ローブ 最近の観測データで、実はインフレー…

『日経サイエンス2017年3月号』

特集:脳を作る 脳を見る 実験室で誕生 脳オルガノイド J. A. ノブリヒ オルガノイドとは培養された臓器のこと 体細胞から幹細胞を作り、そのうち神経性外胚葉を培地で培養して、人間の脳のオルガノイドを作る研究 医学的な研究を目的としている。 マウスに…

『現代思想2017年3月臨時増刊号 総特集=知のトップランナー50人の美しいセオリー』

各分野の著名人・専門家50人に「お気に入りの、深遠で、エレガントで、美しいセオリーは何か?」に答えてもらう企画 もともと、『知のトップランナー149人の美しいセオリー』という海外の本があって、それの日本版というもの。元ネタの方は読んでない。 生物…

ロバート・P・クリース『世界でもっとも美しい10の科学実験』

古代から現代まで、物理学における「美しい」科学実験について紹介するとともに、科学実験における美についての哲学的エッセイがまとめられている本 筆者の専門は哲学・科学史で、『フィジックス・ワールド』誌でコラムを担当している。 ちなみに、訳は青木…

マーティン・J・S・ラドウィック『化石の意味』

サブタイトルは古生物学史挿話で、16世紀から19世紀にかけての古生物学史 作者は、もともと地質学・古生物学の研究者であったが、のちに科学史家となった。 日本語訳は2013年に刊行されたものだが、原著は1972年と40年以上前に刊行された本である*1。 とはい…

『日経サイエンス2017年5月号』

日経サイエンス2017年5月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2017/03/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る NEWS SCAN 冥王星のクジラ模様の謎を解く 冥王星の、クジラ模様のような褐色の領域(クトゥルフ領域)とハート模様の白っ…