文芸評論・文学
清塚邦彦『フィクションの哲学』 色々な意味で勉強になった。 何というか、文章の書き方レベルから。 想像って結局何なの、とか、西村清和から来るであろう反論をどうかわすの、とかが気になった。 あと、やはりウォルトンは面白そうだなあとか。 虚構記号と…
これが批評って奴なんだなーと思った。 いわゆる批評と呼ばれる、柄谷行人とかすが秀美とか読んだことないからなー。 かなり全般的に、マルクスの価値形態論に依拠していて、それを使って色々と読んでいくというのは、なんか面白いなあと思う。何でマルクス…
群像8月号 戦後文学2009高橋源一郎×奥泉光 群像で戦後文学を読む企画をやるんだけどどう、みたいな感じの対談。 自分たちが戦後文学をどう読んできたかとか、今の文脈でも面白いものは面白いんじゃないかという話から、次第に企画会議へと変わっていく…
『社会は存在しない』を読んでいて考えたことなどを書いていく。 『コードギアスR2』と『ダークナイト』 笠井は、「セカイ系と例外状態」の中で『コードギアス』を画期的な作品だとしたうえで、R2のラストについても論じている。例外状態において親殺し…
サブタイトルに「セカイ系文化論」とある通り、セカイ系評論集となっている。 「何を今更セカイ系なんて」と思う向きにも、ちょっと立ち止まってもらいたい。 これは、セカイ系と称されてきた作品について論じる、というわけではなく、セカイ系という概念が…
ゲーラボ 斎藤環は、栗本薫の話をマクラに腐女子ネタ。アフタヌーン新書の腐女子本でdisられていたらしいので、それへの反論をしつつ、腐女子のことを語るのってほんとに難しいよねって話と、「関係としての化学」では腐女子視点で中上健次とかを評論したか…
国文学増刊 特集「小説はどこへ行くのか 2009」 病/鹿島田真希 豊穣の角/円城塔 [鼎談] 岡田利規、鴻巣友季子、福永信 「船は波を切って進む」 『アクロバット前夜』の話から始まる。段組をするのはデザイナーであって自分たちじゃないというところ…
安藤馨「アーキテクチュアと自由」(『思想地図vol.3』) 読んだ。面白い! 彼の立場や結論には必ずしも首肯しないが、議論のやり方や文体がとても 好み 分析哲学的(というか、メタ倫理学の方法論を汲んでるんだろうが )で、明晰な感じがする こういうのは読ん…
現代思想ダーウィン 「鳥のさえずり行動と四つの質問」岡ノ谷一夫他 「ArtHistoryとNaturalHistory」田中純 思ったほど面白くなかった 「「エボデボ革命」はどの程度革命的なのか」戸田山和久 勉強になった。発生から見る遺伝子。(環境とかによって変わる非…
空中キャンプ/伊藤聡『下北沢の獣たち』 ブログ空中キャンプの中の人である伊藤聡の短編小説集。 空中キャンプは以前から、時折書かれるエッセイやショートショートに数多くのブクマを集めており、いわばその文章の魅力というのは折り紙付きであった。そう…
ユ-ビック (ハヤカワ文庫 SF 314)作者:フィリップ・K・ディック早川書房Amazonどこから現実でどこまで夢なのか、というディック的テーマを扱っているけれども、 それよりも、1930年代へのタイムスリップ*1ものとして面白かった。ごく普通のエンタメとし…
群像とすばるのwebサイトに載っている、今月号の目次が見やすくなった。 webに載ってる目次見ながら、このエントリを書いているので、ちょっとありがたいw 今月は当たり前だけど、すばる以外津村記久子の記事があるのだけど、読んでないので読まなかった。 …
『文学界2月号』 青山真治・平出隆・平野啓一郎座談会 ソウルで開かれた東アジア文学フォーラムに参加した3人の座談会。 3人とも出身が北九州なので、北九州の話や韓国の話など。 フォーラムでは、莫言が書をすらすらと書いてかっこよかったけど、開催地が韓…
「文芸評論」と「哲学」のタグをつけてるが、「理論社会学」というタイトルの講義について。 ミステリ小説の言説空間についての授業だった。 取り上げられた作家は、エドガー・アラン・ポー、黒岩涙香、レーモン・ルーセル、松本清張らである。 が、ここでは…
『新潮10月号』 「ファントム、クォンタム(第3回)」東浩紀 面白い! もう、何の留保もなく、面白い! 僕はこれまで、つまり連載の第1回と第2回において、頑なに東の小説に対して「面白い」と言わずに来たのだけど*1 それは撤回する。 連載が進むにつ…
まず全体的な感想としては、面白かったし、方向性としても納得というか共感した。 しかし、読みながら、色々と批判したくなってくるのは何故なんだろうか。 とりあえず、以下、この本のまとめと読みながら思った事を書いていくつもりだが、その中には「ここ…
小説トリッパーでの連載をまとめて、加筆したもの。 トリッパーの連載もほぼ読んでいた。というか、自分がトリッパーを読んでいたのは、ほとんどこの斎藤環の連載を読むのが目的だった。トリッパーをチェックしていた時期と、これが連載されていた時期はちょ…
楊逸が芥川賞をとったとか。 あ、あと、『論座』休刊とかが、今日の文壇・論壇関係ニュースか。 『新潮8月号』 間宮緑「実験動物」 ワセブンのを読もうと思っていて結局読んでないや。 面白いような、つまらないような。 「私」と「吸血博士」の共同生活っ…
夏目陽さんと秋山真琴さんの間で、文学と小説を巡って往復書簡が始まった。 秋山真琴(id:sinden)さんへ 第一信(世界の果てのクロエの祈り) 夏目陽さんへ、第1信(雲上四季) この往復書簡は、無論この二人の対話ではあるが、「実際にはトラバの送りあい…
筆者が3人いて、タグもいっぱいつけてタイトルが長くなるので、筆者名をタイトルでは省略した。筆者は土田知則、青柳悦子*1、伊藤直哉である。 いわゆる、批評理論についての概説書である。 「はじめに」と「おわりに」で、筆者ら自身が、単なる入門書には…
上のエントリ「罪を償う/赦す」の続きである。 sakstyle: そうか、 @SuzuTamaki は罪と罰の物語を好むのか。 俺は、罪と罰が失効してしまうような物語の方が好き。 http://twitter.com/sakstyle/statuses/825245279 欠落を抱え込んでなお生活するための手続…
『漫画をめくる冒険・上巻』イズミノウユキ これは、素晴らしく面白いマンガ批評となっている。 マンガをいかに精読するか、という一つの方法論を提示してくれると同時に、そのように精読することによって、読みそのものが変化する、という批評のダイナミズ…
『群像6月号』 武田将明「囲われない批評――東浩紀と中原昌也」 群像新人文学賞評論部門 これは面白い 言説と現実はいかにして関係することができるのか。批評は果たして成立するのか。 批評(や純文学)の言説空間に閉じこもってしまわないような、(言説内…
『SFマガジン6月号』 読もうと思って読まなかったもの クラーク追悼特集 クラークのエッセイと、追悼コメントだったので、とりあえずパス 来月はクラークの短編が載るらしいのでチェックしよう。 西島大介が、クラークがいなければ漫画家になっていなかっ…
今日の夕方頃、大学の図書館にある文芸4誌を独占していたのは私です。 そういえば、同じ授業とっている先輩が、群像を読んでいたけど何を読んでいたんだろうなあ。 『すばる』 本谷有希子インタビュー 写真が何枚か載っていたのだけど、なんか印象が違う。…
e-NOVELSで限界小説書評を公開していた*1限界小説研究会による評論集。 表紙を見ると、元波状言論スタッフである前島賢、波状言論でデビューした渡邊大輔、福嶋亮大の名前が並んでいる*2。 東浩紀の影響下に展開された、太田克史いうところのゼロアカ的な批…
芥川賞が川上未映子、直木賞が桜庭一樹になりましたね。 今回、どれも読んでいないので*1、特に感想はないけれど、メッタ斬りの予想が完璧に当たるという異常事態(?)が起きていたりする。 大勢の本命予想を、あえて外してくるようなところがある芥川賞な…
『現代思想』08年1月号 森達也・萱野稔人対談 95年(阪神・オウム)以降、テレビ界からはみだしてしまったところから日本の社会やメディアを見てきた森と ちょうど95年に渡仏して02年に戻ってきた萱野の対談。 90年代後半から00年代前半の、ポ…
『物語の(無)根拠』目次 第6章 インターフィクション 第三のメタフィクション 連続体と無限 連続体からの分節化 自己言及 フラクタル的――メタを志向しない構造 不完全な対称構造――各章をゆるやかに繋げる(1) 転送――各章をゆるやかに繋げる(2) イン…
『物語の(無)根拠』目次 第5章 核兵器の行方 『ミステリアスセッティング』の依存的な妄想 爆発するミステリアスセッティング 核兵器とアメリカ 核兵器とフィクション メイクビリーブとメタフィクション 少し前、文学に関する「評論」と「研究」を以下の…