形而上学

『現代形而上学論文集』

メタフィジクスをやるとモテるという噂を聞いて、ゆるふわに近づくために読んでみた。 読んでみての感想は、メタモテへの道は遠い、というかこんな道は諦めるw そもそも形而上学って何なのよ、単なる言葉遊びじゃないの、と思われる向きに対して まああなが…

入不二基義『時間は実在するか』

マクタガートによる、時間の非実在性の証明について解説すると共に、筆者自身による時間論も展開される。 これが、滅茶苦茶面白い! それにしても、時間について考えるということはなんと困難であることか。それはつまり、どれだけ人間が時間の中にどっぷり…

橋元淳一郎『時間はどこで生まれるのか』

この本は熱い! 200ぺージもない、薄い本だが、哲学的熱意(?)がこもっている。 何が熱いかというと、物理学について語りながらも、自らの哲学的立場をかなり強調していること*1。 性質が実在するか、ということは、長らく哲学的議論の的となっていたわ…

三中信宏『系統樹思考の世界』

久しぶりに新書を買って読んだ気がする。 06年の本で、既にある程度話題の本になっていたっぽいが、なかなかいいタイミングで読むことができたなあと思った。 著者は、進化生物学を専門にしている*1ので、この本はまずは進化論の本といえる。 だが、いわゆ…

クワイン「経験主義の二つのドグマ」(現代哲学)

9月から11月まで、週に1本論文を読んできて、ディスカッションするという授業を取っています。 他の週の授業はこちら クワインは、以下の二つのことを、何の根拠もないドグマにすぎないとして否定する 「分析的言明と総合的言明に本質的な違いがあること…

ソール・クリプキ『名指しと必然性』

名前の「指示」と同一性について、クリプキの講義を書籍化したもの。 もとが講義であるために、厳密な論証が続くというわけではなく、口語体での説明が書かれている。それ故の読みやすさと読みにくさがある。 フレーゲ−ラッセルから続く「記述説」に対する反…

『ラッセルのパラドクス』三浦俊彦

ラッセルはこんなにすごい奴なんだぜ、ってことがよく分かる本。 哲学にそこそこ興味があるという程度の人にとっては、ラッセルとは、名前はやたら有名だが、漠然と「ウィトゲンシュタインによって乗り越えられた哲学者」といった消極的な意味づけを与えられ…

「世界はなぜ、このように存在しているのか──不確定性の形而上学」『RATIO03』

ネットで目次見たときは、特に惹かれるものがなてく、RATIO03はスルーでいいかと思っていたのだが、店頭で実際に手に取ってみたら、ディビッド・ルイスとチャールズ・サンダー・パースの類似と相違についての論文が載ってたりするのだからこれは読まざるをえ…

『可能世界の哲学』三浦俊彦

様相論理学の可能世界論についての入門書 入門書なので、様相論理学や可能世界論について何も知らなくても読める。が、多少興味がないと手に取りにくいかも(^^; だけど、とても面白い本。 分析哲学、論理学 哲学と言っても色々あるわけで、もちろんこの…