2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Bence Nanay『知覚の哲学としての美学 Aesthetics as Philosophy of Perception』1・2章

知覚の哲学と美学の両方を専門とするナナイによる美学の本 知覚の哲学に出てくる概念(主に「注意」概念)を用いていくつか美学の問題に取り組むもの ナナイについては、これまで描写に関する論文をいくつか読んで、わりと面白いなと思ったので、著作も読も…

大哺乳類展2

哺乳類見てきた pic.twitter.com/M6CSQIBYLl— シノハラユウキ (@sakstyle) 2019年5月25日 上野・国立科学博物館で開催されていた「大哺乳類展2」へ行ってきた 2というからには1があったわけだが、それは2010年と9年前にあったようだ。1にも行っていたよ…

Stephen Chadwick「星々の中の想像――芸術的天文写真における想像の役割」

Stephen Chadwick Imagination in the Stars: The Role of the Imagination in Artistic Astronomical Photography https://www.contempaesthetics.org/newvolume/pages/article.php?articleID=770Representation and Transparency in Artistic Astronomical…

Milena Ivanova「科学の美的価値」

原題は、Aesthetic Values in Science 科学において、「この理論は美しい」とかいった形で、美や美的価値に言及されることがあるけれど、これは科学においてどういう役割を果たしているのか、という論文 筆者は、科学哲学が専門で、ケンブリッジ大学所属 以…

暮沢剛巳・江藤光紀・鯖江秀樹・寺本敬子『幻の万博 紀元二千六百年をめぐる博覧会のポリティクス』

1940年に、東京五輪と同時開催の計画を立てられていた幻の東京万博について、同時代の他の万博や博覧会との比較を通して浮き彫りにすることを試みる。 芸術や文化と政治・戦争の関係を万博を通じて紐解いていく。 むろん、開催されることのなかった万博につ…

セオドア・グレイシック(源河亨・木下頌子訳)『音楽の哲学入門』

タイトルにある通り、音楽の哲学についての入門。ラウトレッジ社のThe Thinking in Actionシリーズの一冊で、原著タイトルはOn Musicであり、同シリーズには、ジジェク『信じるということ』、ドレイファス『インターネットについて』、キャロル『批評につい…

丹波竜化石工房「ちーたんの館」

GWということで行ってきた 実際に化石が発見された場所から数キロのところで、なかなか遠く、GWだからこそ行けた場所という気がする 大きな施設ではないし、福井の恐竜博物館と違って、激混みということもなく、ゆるりと1時間くらい見る感じの場所だった …

「ル・コルビジェ 絵画から建築へ――ピュリスムの時代」

西洋美術館 GW中という、明らかに美術館・博物館行くには向いていない日程に行ったのだが、全然混んでなかったw チケット売り場には列ができていたし、人はもちろんかなり入っていたのだけど、鑑賞するのが難しいような混雑ではなかった 西洋美術館は過去に…

ピーター・ワッツ『巨星』

人類とは異なる知性、意識、自由意志などをテーマにしたワッツの短編集 ワッツは最近長篇が続けて邦訳が出てちょっと気になってたけど、読めていなかった 面白かった作品もありつつ、難しくてよくわからんかった作品もありつつ。 ウェブが初出という作品もそ…