2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『現代思想2016年5月号(特集:人類の起源と進化)』

山極・諏訪対談と、赤澤・西秋対談が一番面白かった。現代思想 2016年5月号 特集=人類の起源と進化 -プレ・ヒューマンへの想像力-作者: 養老孟司,山極寿一,赤澤威,長沼毅,大澤真幸,吉川浩満,諏訪元,西秋良宏,篠田謙一,三中信宏,磯崎新出版社/メーカー: 青土…

ウィリアム・H・マクニール『戦争の世界史』(下)

下巻は、「戦争の産業化」「産業の戦争化」が中心的なになっていく。 指令原理と市場的行動様式という、2つの行動原理から、世界史の動きを見ていくマクニール史観 上巻では、1000年ころ、中国・宋において市場的行動様式がより強くなっていき、それが世界に…

ウィリアム・H・マクニール『戦争の世界史』(上)

戦争にまつわる技術や産業の観点からマクロ的に世界史の流れ(特に西欧史)を見ていく本。具体的な国名、人名、出来事名を追い掛けていくタイプの叙述ではなく、技術の発展などがどのようにその時代・地域の趨勢を変えていったかという叙述がなされる。 「戦…

オキシタケヒコ『筺底のエルピス4―廃棄未来―』

本来は3巻だったのだけどあまりにも長くなりすぎて4巻になってしまった「廃棄未来」 2冊に分かれた上に分厚い 分厚いのだけど、1冊でここまでやるのかーっていうくらい展開していく。 そして、見事に一区切りつく。 2巻から始まった門部とジ・アイとの抗争…

下村政嗣・高分子学会バイオミメティクス研究会編著『トコトンやさしいバイオミメティクスの本』

生物の仕組みを分析し、それをもとに工学へと応用する研究分野「バイオミメティクス」について、そのもとに行われている様々な研究トピックをカタログ的に紹介している本。 バイオミメティクスという言葉自体は前から知っていたが、今年の頭あたりに国際標準…

『ガルム・ウォーズ』

押井守最新作 最近、押井作品、というか映画そのものを全然見れてなかったのだけど*1、これは見れてよかった サイバーでミリタリーなファンタジー作品 押井版ナウシカという感じでもある 戦闘シーンも多く、その一方で思弁は少な目 物語はシンプルすぎるほど…

「恐竜博2016」&「生き物に学びくらしに活かす」

どちらも上野の科学博物館でやっている企画展 生き物に学びくらしに活かす バイオミメティクスについての企画展 日本館でやっていて30分くらいで回れる程のサイズ チョウやタマムシの構造色とか トンボとかの翅と同じ構造を使った透明フィルムとかは、反射が…

海猫沢めろん『明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』

科学者7人へのインタビュー集。もとはcakesで連載していたのをまとめたもの。 人選もよいし、筆者(インタビュアー)側がどういう疑問をもって何故その人のところにいったのか、その人の話を聞いてどのように思ったかなどが書かれており、どうしてこの7人に…

カロル・タロン=ユゴン『美学への手引き』(上村博・訳)

古代から現代に至る美学史をコンパクトにまとめた1冊 文章も読みやすく丁寧で、西洋哲学史の中での美学の変遷を掴むのにはよいのではないのかと思う。あまり類書を読んでいないので比較はできないが。 それぞれ時代ごと、人ごとの美学の紹介なのだが、その際…

瀬川拓郎『アイヌと縄文』

瀬川卓郎『アイヌ学入門』 - logical cypher scapeに続き、同じ著者によるアイヌ入門 先ほどの本はテーマ別の構成だったが、こちらの本は時代別の構成となっている。 縄文人の末裔であるアイヌの文化の中にどのように縄文文化が残っていったのかということと…