2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

モリス・ワイツ「美学における理論の役割」、ケンダル・ウォルトン「芸術のカテゴリー」

それぞれ、若手美学研究者である松永さんと森さんが翻訳をnoteで公開して、話題になっているもの。 M. Weitz「美学における理論の役割」|まつなが|note K. Walton「芸術のカテゴリー」|morinorihide|note これらの論文については、上記noteにおいて、訳…

都留泰作『〈面白さ〉の研究 世界観エンタメはなぜブームを生むのか』

文化人類学者にしてマンガ家である筆者が、自ら「世界観エンタメ」と名づけた作品を取り上げ、それらの作品の面白さを分析する。筆者の専門である文化人類学の話が織りまぜられて進んでいく。 内容と直接関係ない話だが、この作者のマンガ『ナチュン』は読ん…

H.Brown ”Seeing things in pictures”

描写の哲学・美学の論文 分離されたSeeing-inについて 読んだけど、全然読めなかった。英語無理……。 なんかすごくテキトーなメモ 分離 鉛筆のスケッチ画で、腕の向きがちょとおかしくなってても、それは描かれた人の腕がおかしいというわけではないとか 15世…

渡辺公暁『分析美学エスティシャン』

高田さんの形而上学刑事シリーズ*1の二次創作 "分析美学エステティシャン"という推理小説を書きました - kugyoを埋葬する http://d.hatena.ne.jp/kugyo/20150523/1432385847 31世紀の未来、様々な科学技術の発展により、形而上学的な問題(人の同一性、時間…

オキシタケヒコ『波の手紙が響くとき』

4編の連作中短編からなる、SFミステリ風音響SF 武佐音研に持ち込まれる事件を、音響工学を駆使して解決するというのが、それぞれの話のフォーマットになっているが、最終話に至って、それまでの話が伏線として回収されていき、さらに話は音響工学にとどまら…

『日経サイエンス2015年7月号』『Newton2015年7月号』

日経サイエンス 今月の日経サイエンスは面白い記事多い 時空の終端 ファイアウォール J. ポルチンスキー うん、まあこれはあんまりよくわからなかったのだけど、ブラックホールには色々とパラドックスがあって、相対論と量子力学とのあいだで、あちらを立て…

Bence Nanay ”Inflected and Uninflected Experience of Pictures”

描写の哲学・美学の論文 屈折してる視覚経験と屈折していない視覚経験について 絵を鑑賞している時に、単に絵に描かれている内容だけを見ているのではなく、同時に絵の表面の性質・デザインについても見ている時=屈折 直接(フェイストゥフェイスで)対象を…