2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

瀬名秀明『EveryBreath』

セカンドライフみたいな仮想世界《BRT》が広く行き渡った未来が舞台の、親子3世代に渡る物語。 今まで瀬名作品の主人公は基本的に、作家か研究者だったのだけれど、今回初めてそうではない職業の人が主人公になった気がする、女性だし*1 ラジオドラマの…

『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

この世界観は燃(萌)える! 原作は未読なので知らなかったのだが、パラレルワールドもの。 まあ、パラレルワールド云々の設定が使われるのは、2作目以降のようなので、とりあえずそれはおいておく。 19世紀くらいの雰囲気でファンタジー世界。 剣と魔法…

『文學界4月号』ほか

『文學界4月号』 岡田利規、川上未映子、車谷長吉、島田雅彦、諏訪哲史、田中弥生、筒井康隆*1、中原昌也、古井由吉、山崎ナオコーラ*2、高橋源一郎(司会)の11人座談会「ニッポンの小説はどこへ行くのか」。 同誌は、50年前に13人で座談会「日本の小説はど…

橋元淳一郎『時間はどこで生まれるのか』

この本は熱い! 200ぺージもない、薄い本だが、哲学的熱意(?)がこもっている。 何が熱いかというと、物理学について語りながらも、自らの哲学的立場をかなり強調していること*1。 性質が実在するか、ということは、長らく哲学的議論の的となっていたわ…

稲葉振一郎『「公共性」論』

ハーバーマス、アレント、アガンベンあたりを中心にした、人文系啓蒙の書。 まず第一には、とにかく色々なものが紹介されている、入門書として読むことができる。 あまりにも多岐にわたっているため、説明不足となっていたりする部分もないわけではないが、…

ワールドカップ最終戦、ヴァルマレンコ大会

3月12日にハーフパイプ、15日にモーグル、16日にスキークロスがそれぞれ行われた。 これで今季のワールドカップは終了。 振り返ってみると今季は、日本勢が大いに伸張したシーズンだったといえる。 来年は、いよいよ猪苗代で世界選手権が開催される。…

サークルの合宿で苗場とかに行ってきた

なんかうちのブログとしては、前代未聞のブクマ数とアクセス数を記録したエントリから、早5日。ネットの世界で5日といえば、かなり長い時間ですが、ここらで面白いエントリを量産すれば、定期読者も増えていくのかもしれません。 が、今日は、うちのブログ…

削除します。

2012年2月28日にはてなを通じて西塚氏より削除申立があったので削除します。 2月15日に、http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20080315/1205592373について削除申立の連絡を受けました。 2月19日には、その記事を削除するとともに、こちらの記事には削除に至った…

削除しました

2012年2月15日、はてなの法務担当を通じて西塚氏より削除依頼が来ているという連絡を受けたため、当記事を削除しました。 西塚氏側は、当記事のある表現が侮辱的表現であるため削除依頼したとのことですが、私には、その表現を侮辱として使った意図はありま…

エクス・ポVol.2

とりあえず、読んだものをメモ。 小説はまだ読んでないや、そういえば。 ちょっと時間が空いたときにだらだらと読むのがいい*1、中原昌也の日記とか にせんねんもんだいインタビュー この「にせんねんもんだい」というバンドって、初めて名前聞いたくらいで…

星野智幸『無間道』

まず、フォントがかっこいいなーと思ったのだけど、単に最近、単行本で小説を読んでないから、そう思ったのだと思う。 少しずつ違う設定で、3つの話が書かれている。それぞれ次の話と何となく繋がっていて、もしかすると、ループしている。 リアリズムを揺…

Meiringen-Hasliberg(スキークロス)

上村愛子総合優勝の興奮冷めやらぬところですが、今日はスキークロスの大会の結果を書いておきます。 男子 1位ラース・レーベン 2位スタンリー・ヘイヤー 3位トマシュ・クラウシュ 瀧澤は14位。 河野28位、小林44位、松原46位、成田61位、福井…

小学生はガンガン犯行予告とかすればいいと「本気で」思うよ

前回のエントリの続きということに一応なる。 前回のエントリならびに今回のエントリは、id:i-Agへの応答ということになるのだけど、前回と今回ではやや性質が異なる。ので、そのことをまず書いておく。 前回のエントリに関していえば、Agさんの言っているこ…

上村愛子総合優勝!!!!福島のり子4位!!

すごいビッグニュースが入ってきましたよ もうこれはすごい、本当にすごい 上村愛子、総合優勝が確定!! モーグルでは日本人初の快挙 スキー競技としても、日本人では3人目の達成*1 改めて説明しますと、ワールドカップというのは、モーグルの場合、1シー…

『ドーキンスvsグールド』キム・ステルレニー

薄いのだけれど、とても密度の濃い、科学啓蒙書。 これまた作者は哲学者。 『自由は進化する』について書いたときも書いたけれど*1、現在の哲学者の仕事というのは、何らかの思索というよりは、様々な科学の学説の整理という面が強くなってきているように思…

脱中心化みたいな

僕がずっと一種のスローガンのようにしていた言葉に「metaからinterへ」というのがある。 「形而上学から郵便的脱構築へ」といってもいいかもしれない。完全に一致はしないかもしれないけれど、元ネタはそれだ。 metaというのはmetaphysicsのmetaである。 哲…

ゲーム的罵倒語

普段このブログは、読んだ本のタイトルとかをそのまま記事のタイトルにしているので、急にそうでない記事を書こうとすると、タイトルが全く思いつかなくて、タイトルセンスのなさというものが露呈してしまう。 今回は、以下の記事への反応。 冗談でもそうい…

やったぜ、愛子!イエロービブだ!!

チェコMarienbad大会 前の大会は延期になったり中止になったり色々あって、スキークロスの方は、結局キャンセルされてしまった。 が、デュアル・モーグルで上村愛子、優勝。2連勝である。 既に、各報道などで知っている人も多いかと思うが、現在、暫定総合…

『ユリイカ2008年3月号』、『SFマガジン2008年4月号』

『ユリイカ2008年3月号』「特集*新しい世界文学」 このブログを見ていれば一目瞭然ですが、僕が読んでる小説の範囲は、ほんとにごくごく狭いです。日本人の作家はまだかろうじて分かったとしても、海外の作家は全然分かりません。 というわけで、今月…