2008-01-05から1日間の記事一覧

ポール・オースター『鍵のかかった部屋』

これでニューヨーク三部作は読み終わった*1。 ニューヨーク三部作は一貫して、書くことと自分と他者が曖昧になっていくことがテーマになっている。 書くこと(そしてあるいは読むこと)というのは、自分が他者になり、他者が自分になっていく体験なのだ。 『…

『バベル』

これで、去年のメキシコ人監督三大映画(?)を全て見たこととなった。 すなわち、キュアロン『トゥモロー・ワールド』、デル・トロ『パンズ・ラビリンス』、そしてイニャリトゥ『バベル』である。 これら3作品に共通しているのは、徹底して絶望的な状況を…