2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

永江朗『批評の事情』

90年代から現在にかけて活躍している評論家について語った作品。 ところで、評論・批評とは何だろうか。はっきりとした定義はできないが、永江は「批評性」と「文章の芸」を持っていることを条件に上げる。この二つの条件を満たすには、広い知識と教養が必…

『現代小説のレッスン』石川忠司

主に、村上龍、保坂和志、村上春樹、阿部和重、舞城王太郎、いしいしんじ、水村美苗が取り上げられ、山田詠美、高橋源一郎、金原ひとみ、角田光代、生田紗代、吉田修一、藤沢周平、佐川光晴、森絵都、玄月などにも言及している、まさに現代小説と呼ばれるで…

今シーズン最後のスキーとか

白馬五竜と47に行ってきた。 初めての長野。 夜行バス*1に揺られて6時間、オープンとほぼ同時にスキー場へ。 コブとパークで丸2日。 1日目は天気が悪く、2日目はよく晴れた、風は強かったが。 今回は、本当に二日間、コブとパークしか滑っていないよう…

『ゲーム的リアリズムの誕生――動物化するポストモダン2』

この記事の目次 外観 装丁や文体(?)に関して 全体要約 本書の全体について 「メタリアルフィクションの誕生」との比較 本書のもとになった連載記事との比較。特に、削除されてしまった柄谷行人に関する議論について 大塚英志 本書と大塚英志の関係 コミュ…

卒業おめでとうございます。

金曜日はよく晴れていて少し暑いくらいで、卒業式だった。 僕の入っているサークルでは、院生を含めて6人の先輩方が卒業した。そのうち一人は院に進学するので残るが、それ以外の5人はそれぞれ新しい生活を始める土地へと去っていく。 去年も僕は、卒業し…

仲俣暁生『「鍵のかかった部屋」をいかに解体するか』

2003年から2006年にかけて、群像やユリイカに掲載された文章がまとめられたもの。 それほど長くない文章なのだけど、その中で次々と異なる議論を展開していくので、軽い文体で綴られながら読みにくいものもある。 「羊男賞」の話は、面白くてワクワ…

阿部和重『ミステリアスセッティング』

石川忠司の書評を読んで爆笑したので、買った*1。 というわけで、これも笑いながら読み進めていたんだけど、これは一体何なんだ?! 読み終わった後で結構困惑している。 いやもちろん、いつも通りの阿部和重といえば全くもっていつも通りなのだが。 石川は…

フリースタイル世界選手権@マドンナディカンピリオ

スキークロス スキークロスは、まずこちらの映像から。 実況が何を言っているか分からないので、どのレースなのか分からないのだけど、高速コースであることは分かる。 この映像を見ると、わりと何事もなく滑っているけれど、中盤のキッカーの処理はかなり難…

『増補サブカルチャー神話解体』宮台真司他

待望の文庫化。 この作品のタイトルはよく聞いていたのでいつか読まなければいけないのだろう、と思っていて、文庫化を機に手に取った。 文庫版解説で上野千鶴子も言っているが、これが宮台真司の中の必読本であることは間違いない。 こんなこといえるほど宮…

モーグルW杯VOSS大会

VOSS大会は、理由がよく分からないのですが、モーグルを2回やってます。 3月2日と3日に連続で。 デュアルでもなく、シングルを2回。 それから、ハーフパイプはキャンセルになったようです。 男子(3/2) 西伸幸が2位! 今季は、日本男子勢の調子が…

保坂和志『カンバセイション・ピース』

仲俣が『ポスト・ムラカミの日本文学』でポップ文学と呼んでいた人たちを読もうキャンペーン第3弾!*1 こういう長い文が書きたい。 堀江もそうだったけど、一文が長い。 〜をして、〜をして、〜をしたのだが、〜だった。 みたいなこういう文。 こういう長い…